真の100年マンションの資格とは
外断熱と内断熱の壁内の温度と湿度の比較図を紹介したが、結露の問題のみならず、コンクリート建築物そのものの耐久性の面から判断しても、内断熱はコンクリート建築物にふさわしいものではない。内断熱では昼夜、また季節によって、内側と外側の温度差が大きくなる。コンクリートは最大で七○℃近くにも及ぶ温度差にさらされることになる。一方、外断熱では昼夜も真冬でも温度差がほとんどない。したがって、内断熱マンションは温度差ひび割れの可能性を常にもつことになる。また、コンクリートの内側で断熱しているため、断熱材の外側にあるコンクリートは冬季と夏季の温度差を直接受ける。このため一年を通じてみるとコンクリートが絶えず膨張・収縮を繰り返すことになり、経年劣化は避けられない。内断熱の場合は、このクラックは必ず起こる。コンクリートに壁内結露水が浸入し、鉄筋の腐食をより促進させてしまうからだ。さらにもう一つの問題は、コンクリートが外壁と接しているため、雨水が浸入しやすいことである。この雨水が、コンクリートのクラックへ浸入し、やはり鉄筋の腐食とコンクリートの劣化のスピードを速めている。特に昨今の酸性雨は、コンクリートの劣化や鉄筋の腐食をかなり促進させる。この点、通気層をきちんと施した外断熱では、内断熱で起きる問題をすべてクリアすることができるのだ。前出の田中教授は、「内断熱は三○年、外断熱なら一五○年以上」と耐久性に五倍の差が出ると指摘している。建物の耐久性の面からだけでも、天と地ほどの違いがあるのだ。まさに、内断熱が欠陥建築物たるゆえんである。