悲劇のマンションオーナー

内断熱、外断熱の関係

とある男、江本央氏は内断熱、外断熱を次のようなたとえ話で語ってくれた。「世界の非常識である、日本の内断熱マンションは、いわゆる酔っぱらい工法といえる。酒を飲んで酔い、内側から身体が温まったと思っていても、酔い(暖房)が醒める(止まる)とすぐに寒さが身にしみる。おまけに悪酔や宿酔(風邪やカビ)になり、薬を飲む(改修工事)はめになる。一方、ョ-ロッパではもはや常識である外断熱マンションは、いわば防寒コートエ法だ。寒い日に十分な厚さの高性能な防寒コート(外断熱)を着ていれば、風邪や病気にかからない・高性能の防寒コートは、身体(建築物)をすっぽり包み込み(外断熱)着ている人(建物)は暖かく、健康でしかも長生きできる」近年一○○年マンションという言葉をよく耳にする。これはコンクリートにおける鉄筋のかぶり厚さ(鉄筋表面とこれを覆うコンクリート表面までの最短距離をいう)を厚くしたり、鉄筋の密度を上げてコンクリート構造の耐久性を上げることで一○○年もたせようとするものである。しかしこれにも大きな落とし穴がある。かぶり厚さをいくら厚くしても、内断熱を施してしまえば、コンクリートは外気の温度差を直接受けることになる。また内部の温度差も避けられないため、結局クラックが発生してしまい、コンクリートを厚くした意味がなくなってしまうのだ。すなわち、内断熱のままかぶり厚さを厚くしても、耐久性の向上にはつながらない。これも、すべて外断熱が前提でなくてはならない。さらにもう一つ、ハードとしての耐久性ではなく、居住耐久性の問題も重要だ。たとえハードとしての構造体がまだ耐えられるからといっても、カビやダニだらけの室内環境ではとても住むことはできないだろう。内断熱マンションでは、構造体自体の耐久性があっても、入居者がいなくなり、スラム化してしまうのは時間の問題なのだ。



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